DB9、ヴィラージュ、DB9

あけましておめでとうございます。
アストンマーティンとの生活、2年目に突入した2020年もよろしく御願いいたします。

新年最初はどんな話題が良いか…と言うことで、「DB9とヴィラージュの違い」の話をしようと思った。

DB9とヴィラージュ…それはアストンマーティンを調べる者が誰しも通る道と言っても過言ではないだろう。彼らの違いなど、リアに付いているバッジぐらいのものだとオーナーでさえも思っているほど小さなものだとされている。

アストンマーティン・ヴィラージュとは、初代は1989年~2000年に生産され、今回取り上げるヴィラージュは2011年に登場した2代目の事。その2代目ヴィラージュも2013年には新たなDB9にバトンタッチする形で終了してしまい、結局なんだか良く分からない歴史になってしまった。
いったいヴィラージュってなんだったんだ。

これら3種類の車について調べてみたので、ごく簡単に纏めてみた。
(以降、ヴィラージュとは2代目ヴィラージュを指し、『2代目』は省く)

DB9(第一世代)

2004年~2012年(モデルイヤー)
VHプラットフォーム ジェネレーションI
V12ヴァンキッシュのエンジンを搭載。
この間、大幅な変更無く生産された。

ヴィラージュ

2011年~2012年(モデルイヤー)
VHプラットフォーム ジェネレーションII
DB9のマイナーチェンジの様なデザインで登場。
ヘッドライトやバンパー等のデザインだけでなく、細かい部分でも色々とDB9から変更されている。

DB9(第二世代)

2013年~2016年(モデルイヤー)
VHプラットフォーム ジェネレーションIV
ヴィラージュが僅かの命で消えた後、見た目はほぼヴィラージュと同じ車がDB9としてデビューしたが、プラットフォームやエンジンも変更されていて、中身は大きく異なる。

ややこしい事この上ない。書いていても分からなくなりそうだよ。
調べて私自身も初めて知ったけれど、3車種ともプラットフォームの世代が違う事には驚いた。

以上を踏まえて説明に移ろう…。
まずDB9がデビューし、2012年頃に新たにヴィラージュが登場。そのヴィラージュは、DB9をベースにしてはいるが別モデルである。
その後、DB9が姿を消す。
しかし、2013年にまたDB9が復活。ご存知の様にデザインがヴィラージュと瓜二つだ。更に面倒なのが、
ヴィラージュと第二世代のDB9は見た目は似ているが中身は結構違う」という所。

DB9の第一世代と第二世代を眺める限り、マイナーチェンジで見た目変わったんだーで終わりそうだけど、蓋を開けてみればプラットフォームにまで手が加わり、エンジンの搭載位置も19mm下がり、ボディ剛性は20%向上し、多少ながら軽量化されるという変身ぶり
恐らく、第一世代と第二世代のDB9を乗り比べたらだいぶ印象が変わるんじゃないだろうか?2000年代前半と2010年代という時間の中でその他小さい改良もされていた可能性もあるし、それも含めて変わっていると思う。

結局ヴィラージュとDB9(第一世代、第二世代通して)の何が違うのか。という事に対しては、「内部は結構違う。特にDB9第二世代とは差が大きいのではないか?」という見立てをしている。
重大な問題は、この3台のどれも乗ったことが無いという事だ。
乗り比べてみたい…!

文章ばっかりになったから、画像行こうか。
これからサイゼリヤの間違い探しがはじまるよ。

ASton Martin DB9(2004)

Aston Martin DB9(2004)

Aston Martin Virage(2012)

Aston Martin Virage(2012)

Aston Martin DB9(2012)

Aston Martin DB9(2012)

無いと思っていたデザインの違いがある。一番分かりやすいのがトランクの頂点の出っ張り。
ヴィラージュまでは存在せず、ストレートだったのが第二世代になった際に山のように膨らみのあるタイプになった。
トランクリッドに山とLEDストップランプがあれば、それは絶対にDB9だ。
※トランクリッドに山とLEDストップランプがあるモデルは他にも存在する(DBSとかヴァンテージとか)ので、あくまで今回話題にしているDB9、ヴィラージュの中では。ね。

リアの大きな違いはそこで、じゃあ他にはどこがあるか。フロントから見るとどうだろう。

Aston Martin DB9(2004)

Aston Martin DB9(2004)

Aston Martin Virage(2012)

Aston Martin Virage(2012)

Aston Martin DB9(2014)

Aston Martin DB9(2014)

DB9からヴィラージュになる際、大きくデザインが変わっている。これは間違えないよね。ちなみにDB9も2011年モデルで少しデザインが変わっているんだけどそれは割愛。あー但し、ヴィラージュになる少し前からクリアテールになっているから、レッドテール=DB1第一世代とは限らない。

そして、ヴィラージュからDB9第二世代が問題。マジでどこが違うか分からない。
目を皿のようにして(ウェッジウッドがいいな)探したけど本当に差がない。ヘッドライト、グリル、ボンネット、バンパー全て確認したけれど同じにしか見えない。だからここでは「ヴィラージュとDB9第二世代のフロントエクステリアは同一」という事にしよう。
もし違いがあったら教えてね。

ちなみに、DB9第一世代とヴィラージュ以降でのデザインの差異、こんなポイントを見つけた。

Aston Martin DB9(2004) Signal light

Aston Martin DB9(2004) Signal light

Aston Martin Virage(2012) Signal light

Aston Martin Virage(2012) Signal light


それはウインカーの部分。ヴィラージュからはLEDのウインカーになりデザインも変わっている。ウインカーがスマートに収まっているという点はヴィラージュ以降のデザインが好き。ちなみに2004モデルでは「V12」と刻印されているけれど、多分これは早々に消えてしまった可能性がある(確証は無い)。

DB9、ヴィラージュ、どれを買おう?と言う人が居るかも知れない。そんな方の為に。
・高性能で速いのが欲しい
DB9第二世代を。
・ヴィラージュが欲しい
ヴィラージュを買おう。
・デビュー時のDB9のデザインが好きだ
DB9第一世代を。

ちなみに、私が選ぶとしたらDB9第二世代かな。走行性能が高いのが良いし、細かい改良も進んでいるからトラブルのリスクも減らせるだろうし。
何より、一番デザインが好き。
そもそも走行性能を純粋に求めるならヴァンテージ系のほうが良いと思うけど。

アストンマーティンはやっぱり小さい自動車メーカーなんだというのを改めて感じた。だってこんなに仕様が目まぐるしく変わるんだよ。そもそもなぜヴィラージュを一瞬だけ復活させたのか分からない。
TVRとかロータスとか、価格帯は全く異なるけれども系統としてはそんな香りがするな。工場で同一規格品が大量生産される洋服屋ではなく、オーダーメイドの洋服屋さんみたいな感じ。特にこの時代のアストンマーティンはその傾向が今より色濃かったんだろう。

なんでヴァンテージのブログなのにDB9の事でこんなに内容詰まった記事を書いたんだろう。まあいいか。ごきげんよ~

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