V12ヴァンテージでサーキットを走る

これはもう…随分前の話になるんだけど、V12ヴァンテージでサーキットを走ってきたんですよ。
アストンでサーキットなんか走ったら壊れるんじゃないか?サーキット走ったって面白くないんじゃないか?そう、人は言うかもしれない。けれどやってみなければ分からないし、限界域でのV12ヴァンテージがどうなるのかを知りたかった。

出走前

出走前


場所は茨城県の筑波サーキット。有名な方ではなく、ショートコースであるコース1000。

photo by やまけん

photo by やまけん


これだけのパワーの車、そして何よりまだこの車に慣れていない状態だったから正直結構緊張した。今まで乗った事のないタイプの車なんです、この車は。

photo by やまけん

photo by やまけん


緊張や不慣れさもあったけど、何より私がこの車を上手く運転できなかった。下手だった。
タイムもきちんと悪い。たった200馬力しか無いルーテシアRSで私が出したタイムとほぼ同程度しかタイムが出ないんだから、車のポテンシャルを果たしてどれだけ引き出せたかには疑問が残る。楽しかったと言えば楽しかったけれど、自分がこのV12ヴァンテージをきちんと操って、性能をきちんと発揮させられていたかというと間違いなくNOだと思っている。
運転していて怖くて攻めきれないと思ったのも、それは私が車の動きをしっかり把握できていなかったからだよ。

休息

休息。紅茶が欲しい。


この日は4月とは言え気温も25℃近くまで上昇する好天。サーキットを走るには少し暑い気温だったけれど、V12ヴァンテージはエラーひとつ出さなかった。アストンマーチンなんてすぐ壊れそう。そんなのはどこの話だろう。V12エンジンの車がこれだけの気温の中でサーキットをある程度以上のペースで周回を重ねても無事だった。心配していたカーボンセラミックブレーキも異常は発生しなかった。けれど今考えると、もう少し冷却の温度管理に気を使うべきだったかもしれない。
こうして問題なく走り終えられて、車には感謝している。ありがとう。

タイヤ

フロントのP zero corsa。サーキットでも問題ない摩耗の進行だけど、高い。


走行は無事に終了したけど、やっぱりすっきりしない。悔しい。この車の性能を自分の腕の未熟さ故に大して発揮させられなくて車に申し訳なかった。
まだこの子に乗れていない。

それがずっと心の中で引っかかってて、事ある度になぜ怖いのかを何度も考えて試行錯誤していくうちに、恐怖心が少なくなってきた気がする。車がどうしたい、どう動きたがっているかが少しずつ掴めるようになってきた…と思ってはいる。
それを証明するためにもまたサーキットを走ってみないといけないと思うし、走りたいとも思ってる。

ああ今日もアストンマーティンは美しい…。
美しい走行写真は、やまけんさんが撮影してくださいました。
Twitter(@cz4a_yamaken)

美しい車は、私が用意しました。

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